ふと、視線を手に持っていた花束に移して気づいた。
お花自体は傷ついてないものの、綺麗に包んでもらった包装紙を恐怖のあまり強く握りしめてしまったせいで下の方がグシャグシャになってしまったのだ。
でも、お花が傷つかなかっただけマシか…。
これぞ、不幸中の幸いってやつだなぁ…。
「そのまま供えたら?」
少し涙目になってジッと花束を見つめていると、何を思ったのかヒロくんは予想外な言葉を発した。
「でも………」
さすがにこんなグシャグシャな花束お供えしたら申し訳ないよ…。
いくら温厚だったパパだったからって…きっと怒っちゃうよ。



