Death carried

「バニング」

操縦席の方から、ジェイソンの声がした。

「積み荷はこのまま持って帰っちまっていいのか?」

「いや、テムズ川河口のマンセル要塞まで運ぶ。一旦エアポートに着陸してくれ」

「よそ様の積み荷を運んでやるとは、お人好しだな」

「何、ちゃんと報酬はあるから心配するな」

「報酬?その色白の姉ちゃんか?」

振り向いてコートニーの顔を見るジェイソン。

「…Disposableの人は、皆好きになれないの…私はマットのものなの」

無表情に僅かに嫌悪感を滲ませるコートニー。

「剣呑剣呑」

ジェイソンが笑いながら、操縦席で向き直った。