Death carried

宙を舞うアンプル。

地面に落ちれば、アンプルは確実に割れ、ウイルスは空気中に飛散する。

そうなれば、出血熱は下手をするとアメリカ全土に蔓延する。

それだけは避けなければならない!

「くそっ!」

731を羽交い絞めにしていたのを放し、ニコライがアンプルを追って跳んだ!

時速150キロ近くで走行する列車から身を投げ、空中でアンプルをキャッチ!

しかし、その後はどうなる?

この速度で地面に叩きつけられれば、死亡は確定。

それでもアンプルだけは守る為、ニコライは両手でアンプルを包み込み、決死の覚悟で受け身の体勢をとる。

だが。

「!!!!!」

落下時の衝撃は、想像以上に小さかった。

アセラエクスプレスを追って並走していたヒューの運転するハンヴィーが、車の屋根でニコライの体を受け止めたのだ。

「全く!無茶する大統領様だぜ!」

ヒューがステアリングを握り締めながら叫ぶ。