私はいつも朝が来るのが怖い。目覚め=地獄のスタートだから。朝起きてまず母と喧嘩。
「りさー、起きてるの?学校なんだからおきなさい。休ませないわよ。」
「わかってるよ...」
朝のいつもの会話。毎日同じ会話をしすぎて飽きてきたぐらいだ。そして私はいつものように当たり前のように習慣のようにカッターで首、手首、腕、肩、太もも、ふくらはぎ、足首の順番で傷をつけていく。そう、私は自傷行為依存なのである。初めてしたのは小学2年生のころだった。最初は痛かったけど今じゃ痛みさえも感じなくなった。自傷することで辛い気持ちを逃げさせているのに理解してくれる人なんていなかった。

「キーんコーンカーンコーン」
チャイムが鳴った。地獄の始まりだ。今日は何をされるんだろう...
「佐々木さんじゃん、ほんと懲りないねぇw
いつまでこれるのかね。楽しみにしてるわごみwwwwwwwwwwwwwwww」
ふう、今日はこんなところですんだ。でもなぜだろうか。後でするということなのか。なにはともあれ今出ないのはありがたい。
「ガラガラ」
教室に入るなり水の入ったバケツごと飛んできた。さらには、上からの黒板消しアタック。そして最大の難関部分パート1画鋲でできた針山を通らないと席につけない。
「わたれよーーーーー」
野次を飛ばしてきやがった。迷っていると...
「あ、やらかした、やべーよ」
なんのことだろうと後ろを振り返るとすごい剣幕の福岡先生がいた。その先生は学年1いや、もしかしたら学校1怖いで有名で中1のとき担任だったこともあれいじめられやすい私を気にかけてくれている。
「福岡先生...」
「これやったの誰だ。りさをいじめたやつは誰だ。怒らないから出て来い」
「…」
そりゃあそうだ。ここで名乗り出るほど馬鹿ではない。
「そうか、誰も言わないんだな、りさ保健室へ行こう。その格好じゃ授業は受けれないだろう。」


「お前をいじめているのは誰だ?言いづらかったら紙に書いてもいい。」
「いじめ?ありませんよそんなものは。」
「じゃあ何でそんなに濡れている?さっきのあの画鋲は何だ?」
「朝川に入って遊んだからですよ。あの、画鋲は並び順を工夫すれば芸術になるから試していたんでしょうね」
「お前は、なんでそこまであいつらを守ろうとするんだよ。無理しなくていい。夢みたいになってほしくないんだ。」
「何で、夢を知ってるの?夢は私のせいで死んだ。」
「違うんだ。あれは俺のせいだ。あいつと俺は付き合っていた______」