「一日目からごめんね。大変だと思うけど頑張って。」

連れてこられたのは資料室。

私たちは何故か散乱している資料を整理することになった。

「これ、今日中に終わるの。」

「う~ん、どうだろうね。」

思わず笑ってしまうくらい多い。

「とりあえず、しようか。」

男の子がカバンを下ろし資料に手を伸ばす。

「うん。」

それから30分くらいはずっと資料の整理をしていた。

「そう言えばこんなに友達っぽいのに名前聞いてないよね。聞いてもいい?」

男の子が言った。

「鈴木、鈴木陽羽って言います。」

「……鈴木、陽羽。」

「ん?」

男の子が固まる。

「俺、俺は疋田直人。」

疋田、直人。

ひきた、ひきた、なおとくん。


うそ―――。

まさか―――――――――……