TUBASA ~つばさ~


図書館の6人掛けのテーブルはかなり埋まっていた。


とても勉強する気にはなれなかったけど、
あのまま光さんと一緒に帰るのが辛かった。


もう、自分で自分がわからない。


あてもなく、本棚の間をフラフラする。



そう言えばこないだの『魔女図鑑』読んでない。




「たしかこの辺だったと思うけど....」



勘を頼りに探す。


「あった!」


そうだった、私の背では届かなかった。


脚立はやっぱりない。


仕方ない、この前と同じように、


ジャンプ!!


今日はうまくいかないなぁ。


もう一度。



「これ?」


長く伸びた手は『魔女図鑑』をつかむと本棚から取り出し、
私に差し出した。






......斗馬。





私は後ずさりする。