時間が過ぎるのってこんなに早かったけ。

あっという間にハロウィーンがやって来た。



クラスのみんなで渋谷に繰り出す計画があったけど、私と凛子は欠席。


私が斗馬に振られたから欠席するんだって、ささやかれてたけど、

「気にすんな」

凛子の言葉に勇気をもらっていた。



光さんからハロウィーンパーティに招待されていた。

正宗さんがよく許した、って思う。

光さんにしても、「僕の勝手だろ」って正宗さんに言ったらしいけど。


斗馬とはもう恋人じゃないから、正宗さんの招待を断る理由もなかったし、凛子も同伴だから出席を決めた。



「ルナが欠席なんてつまんないよぉ」


麗華だ。


「だってあたしたち、お揃いのバンパイアの仮装するのに。ルナにも見て欲しかったなぁ。ねえ、斗馬ぁ」


離れた斗馬に呼びかける。


斗馬は無言だ。



「あらー、それは見れなくて残念。あたしたちは光さんちのパーティーに招待されてるの」


凛子が私の肩に手をかけて麗華に答える。


「光さんちにですって?!」


麗華の表情が明らかに変わった。


「そうよ、ごめんなさいねぇ」


ふん、と凛子が麗華に背を向ける。


「行こう、ルナ」


かばんを持つと、凛子は私の腕をつかんで教室を出る。