「えー、あんたたちまだキスもしてないの?!」


「ちょっと凛子っ声が大きいよ」


私は肩をすくめて、辺りを見渡す。


クラスのみんな思い思いにおしゃべりを楽しみ、
お弁当を食べている。


私は小さくため息をつく。


「恥ずかしいじゃん、やめてよね」


口を膨らませ、凛子を睨む。


「何言ってんのよ今どき」


凛子はお弁当のウィンナーを口に運びながら言葉を続ける。


「中学生....てか小学生だってキスぐらいしてるし」


「かもしれないけど.....」


私は教室の隅に視線を送る。


斗馬(とうま)が数人の男子とお弁当を食べてる。


楽しそうに笑う姿がカッコいいかも。