気がついたら朝になっていた。
時間は………。
6時半か……。
きっとあいつら起きてんだろうな……。
煩くなる前に起きとくか。
そういえば今日か…。
入学。
そう考えながら俺は真新しい制服を着て階段を降りた。
下に降りていくとコーヒーの匂いや食べ物の匂いがしてきた。
「はよ………」
俺は小さな声で言った。
「緋斗、おはようございます。今日は早起きなんですね」
この敬語ヤローは桂杉幸樹(ケイスギコウキ)。
俺と同い年この家では母親的な存在。
「敬語で悪かったですね(黒笑)」
そして少し腹黒………。
「緋斗よりはマシな方ですよ」
こいつエスパーか……。
「全部口から出てるんだよ。やっぱり緋斗は面白いね」

