りりりりん…♪

うっせぇ目覚まし…

もう一回寝させて…。


『おい、梨乃』

『んだよ』

『お前…


チリリリリン♪

うっせぇ目覚まし!!

良い夢見てたのによ!

「お姉ちゃん、おはよぉ」

ドアのところ見るとうちの妹

7歳でまだまだちっさい

「おはよ、奈緒」

妹の名前は奈緒

そして兄もいて兄は18歳の虎牙(たいが)って名前

虎牙はただの不良

親は海外で仕事中で1年中3人でこの家を過ごしている

「奈緒、今日も学校休む〜」

なんていつものこと

「今日ぐらい行きや、お姉ちゃんが送ってあげるから」

って言うと

「わかったぁ」

ってめんどくさそうに言ってくるのもいつものこと

下に行くと珍しく虎牙が起きてた

「珍しいね、虎牙」

「やろ。今日彼女とデートやもん」

虎牙が女の子に本気にすることは無い

いつもいつも捨ててばっかりのやつ

「またぁ。今回も本気じゃないんやろ」

「今回は本気や。めっちゃいい子見つけた。お前もはよ戦ってばっかじゃなくていい奴見つけや。」

いつもいつも本気じゃないって言うくせになんなん。

本気なんや

「うちは華盃として生きる。彼氏なんていらねぇよ」

「そんなん言ってるから、彼氏できないんだろ」

「うちは自分なりに生きてく、だから虎牙が口出しする必要ない」

うちは虎牙にイラついてこんなこと言った。

「なんだよ、羨ましがってんのか」

ニヤッと笑う顔でさえイラついてくる

「虎牙みたいに捨てるやつに言われたくないわ」

「なにイラついとん」

「うっせぇ!」

ただの、
羨ましがってるだけなんだ。

男絡みは多いけど

彼氏は作らない主義。

「お姉ちゃん〜」

ランドセルを背負って玄関のとこでうずうずしてる奈緒

遅刻だ

「奈緒〜!遅刻やんけ!!なんでもっとはよ言わん?!」

「…今日のお姉ちゃん、怒りやすい…」

うるうるっとした目で見てきて
うちは確かに今日は短気だなって
思った

今日はかなりイラついてくるなんて考えもせずに