「1人で夜中に出歩くなって言ったよな…一人になるなって言ったよな…」
「ひ、1人じゃないデス……」
怖い怖い怖い怖い!
鬼だよ!背中に鬼が見える……!
龍弥さんより怖いかも…泣きたい
「…ホントか?」
「ホントデス」
「じゃぁ、誰ときたんだよ」
誰って…颯志しかいないでしょぉ……!
「颯、じ……?あれ?」
い、いない……どこに行った……
周りをキョロキョロと見渡す
あ、あんなとこにいるし!
ちょっと、姉のピンチに何やってんの!?
「いねぇじゃねぇか」
「あ、あそこにいるから!ほら!」
颯志の方を指さす
こちらに気づいたのか、呑気に手を振っている
「…本当みてぇだな」
「あんなに言われたんだから、一人になるわけないよ…」
だって怒ったら怖そうだし…
心配かけるの嫌だし……
