「分かった、分かった。調べておくから」
まぁ、ゆまちゃんと、宏くんはちゃんと恋愛してるしね
ゆまちゃんとは何度か会ったことあるけど、嘘はついていなかった
ちゃんと、宏君のこと好きだって伝わった
「じゃ、帰るからね」
「おう。よろしくな」
部屋の引き戸を開け、廊下に出る
玄関から程遠いこの場所は、時々迷子になる
「あ、碧羽お嬢。颯志坊ちゃん。お帰りですかい?」
「はい。毎度案内すみません…」
「いえいえ、若頭のブラコンっぷりを任せてしまって申し訳ありません」
「いえいえ、慣れてますから…」
ほんと、ここの人達いい人すぎ…泣
なんであんなブラコンが若頭やってるんだろうね
「おや、碧羽ちゃんに、颯志君じゃないかい…いやいや、大きくなったねぇ」
「組長」
「「おじさん!」」
貴良組の組長、貴良晶之(ミオウ アキユキ)あのブラコンと、宏君のお父さんだ
50代とは思えないほどにねカッコイイ
「また雅之のブラコンぷりを聞かされたのかい?」
「うん。まぁ、慣れたけどね」
毎度のことだし、逆になんで宏君にバレてないのかが不思議で仕方ない…
どんな手を使ってるんだろう……
「フフ。またいらっしゃい」
「朱里さん。起きて大丈夫なの?」
「無理はしない方がいい……雅くんが、心配するから」
朱里(アカリ)さんはふたりのお母さん!とっても美人であったかい人。でも体が弱いので床に伏せていることが多い
それにしても颯志は何だかんだ言って雅くんが好きだよねぇ…
私は断然宏くんの方がいいけどね
飴くれるし
「平気よ。今日は調子がいいの」
「そっか、ムリしないでね」
「えぇ、また今度お話しましょう」
バイバーイと大きく手を振り、門を出る
さーて、帰ろう
せっかくの休日だしね
楽しかっかけどね
