「……姫は、いろんな女が狙ってる。その中でも、皇は特別だ。全国No.1である限り、名前欲しさにいろんな女がやってくる」
それはそうだ。
暴走族の姫なら、誰もが羨み、欲しがり、争い狙う
全国No.1なら尚更…
「でも、お前は違った……俺らの事を知らなかったし、ましてや馬鹿とか普通に言う…」
「……すいません……」
「…でもな、俺はそんな日々が楽しいと思った。こんな毎日なら過ごしたいと思うほど……だから、お前を姫にしたい。お前なら、ここを変えてくれるって思ったんだ」
そんなこと思ってたんだ……
ちょっとビックリ
「頼む。お前が一方的に守られるのが好きじゃないことはわかってる。だから、ここを守ってくれる姫になってくれ」
頭を下げ、頼み込む
來龍は私のことをよく見ていると思う。ただ守られることが好きではないことも知っていてくれた
だから、私もそれに応えようと思う
「……分かった…なるよ」
変えるとかよく分かんないけど、ここは好きだ
何より雰囲気が
暖かくて、いつまでも居たくなる
「あ、でも…來龍達が仲間にしてくれたなら、私の友達も紹介しないとね」
「…友達……?」
「うん。でも、また今度ね」
多分寝てるだろうし
起こしたらうるさそうだし
「あぁ、そのうち頼む」
「うん!いい奴らだから大丈夫だよ」
