來龍side
「側にいろ」
口から出た言葉
もしかしたら碧羽を縛る言葉になるかもしれねぇ
それでも碧羽を守りたい
「分かった。一人にはならない」
「あぁ、離れんなよ」
ホッとした
碧羽は目を離すといつもどこかに消える
もどかしくてたまらない
頭を撫でるとちょっと不服そうな顔をする
それすら可愛いと思う俺は重症だと思う……
それでもいい。碧羽に対する気持ちは本物だからな
まぁ、本人には言えねぇけどな…////
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「來龍は、綿貫さんのことなんて紹介するつもり?」
「姫だな。まぁ、本人にはまだ言ってねぇけど……」
了承しないと思うんだよなー
頑固だし、守られるの好きじゃなかそうだし
「ま、でもやるんでしょ?」
「当たり前だ」
何が何でも入れてやる
あいつには全部知ってて欲しい
そばから遠ざけて守るなんて俺にはできねぇ
守りたいもんはそばで守る
それが俺のやり方だ
「なら、準備するね。綿貫さんにはちゃんと話しておくんだよ?」
「あぁ、ぜってぇ姫にする」
誰にも取らせねぇ