どうしようと、頭がぐるぐるに回った
しゃがみこみ頭を抱えて考える

今更ほかのに声はかけられない
この人数比でやるしかないか……



「碧羽。貴良組のとこ行くんだろ?」



來龍が屈んで目線を合わせてくれた
頭をポンポンとしてくれて、柔らかく笑ってくれている


「行く?」

「……行く」



そうだよ。來龍のこういう笑顔が見たくて、こうやって笑ってて欲しくて始めたことなんだから。こんなことで悩んでられない。

よしと気合を入れ立ち上がる
來龍も立ち上がり手を握ってくれた



「…イチャつくなら他でやってくれ」

「……それより情報頂戴」

「あぁ、傘下を襲った奴らは、山下が姫をやっている皇牙っていう族だ。皇牙は最近出来た族で、加賀美組の援護を受けているため、銃やナイフの使用は当たり前。ぶっちゃけ、銃をよけれないとヤバイかもな」

「……知りたくなかったな…今から回避の練習なんてしたら時間が足らない。…………いや、待って。倉庫に行かなくてもいいんじゃない?こっちが有利になるように仕向ければ……」

「騙すのか?」

「うん。來龍、そうこの近くにどこか広い空き地はない?」

「1箇所ある。倉庫の北側に……「碧羽!いるか!」」

「雅くん?!何でいるの?」