『どうした?まだ着かないのか?』
「それが、ちょっとつけられててね。撒いてからそっちに行く。それと、写真送るからどこの組か調べといて」
『だいたい予想はつくけどな』
「そう言わないでよ」
片手を離し携帯を取り出し写真を撮る
「碧羽。危ないぞ」
そう言いながらも片手で腕を上から押さえてくれた
「來龍も危ないよ?」
「俺は慣れてるから平気」
そういうと手をギュとしてくれた
「撮れた。……送ったよ」
『……うわー。いかにもって感じの2人組だな』
「確かに。じゃあ切るよ」
交差点の裏路地を抜けると、住宅街に差しかかった
ここの住宅街はかなり入り組んでおり、巻くには最適だ
ウネウネと曲がったりしているうちに、いつの間にか見えなくなっていた
來龍もそのことに気づいたのか、スピードを少し落とした