「そんじゃ、行くぞ」
「はい!」
先手は智洋。顔スレスレの蹴りを繰り出す
それを伏せて避け、負けじと壱耶もボディーを目掛けて殴る
それを体を捻っていなし背中に肘鉄を下ろした
「ガッ!!!」
休む間もなく、ボディーに蹴りを入れる
壱耶が倒れた
「そこまで!智洋下がって」
「壱耶、大丈夫?」
「っ…うん、なん…とか……っ」
体を起こすのが辛いのか、言葉が途切れ途切れだ
肩を貸し、体を起こさせる
肋骨にヒビが入ったようだ
「わり……ちょっとやりすぎたな…」
「ほんとにね。これから大事な時なのに」
横目でギロりと睨むと苦笑いをされた
ま、起きてしまったことは仕方ない。その分はうちで埋めればいいし
「じゃ、次やろうか。桃李と椿だね」
「ん」
「はーい!」
「あぁ、そうそう。もし椿に怪我させたら……どうなるか分かってるよね♡」
「……はい」
念を押しておく。これ以上けが人出されたら困るからね
