「あ、写真撮るなよ!」

「……ケチ」

「そうだぞ、碧羽が写真撮っていいのは俺だけだぞ!」



…お兄ちゃんは無視しよう
いちいち聞いてたらキリがないし

隣でまだ何か言ってるけど、ガン無視した


「…それじゃ、話し始めてもいいか?」

「あ、どうぞ」

「まず、俺が姫さんをさらった理由だけど、そこの総長に用があったんだ。…ま、確かに姫さんも欲しかったけどね」

「さっさと続けろ」

「そうだね。俺の家は、さっき話したとおり加賀美組だ。最近、うちの組に出入りしている変な女がいる。名前は…山下萌愛。お前の幼なじみだろ?」

「……萌愛が…なんで組なんかに……」

「うちの組が、裏で法を犯しているのは知ってるだろ?多分そのせいもあるが、山下萌愛の母親が、俺の親父の愛人だ」