赤団の演舞の曲がかかる
扇子と着物の動きで表現を増す

ダンス自体を考えたのはほかの子なんだけど、これがまた曲と赤団にとても合っていた

曲の終盤にかかる
隊列を組み、左右に分かれる
最後の大トリ、チアでよくやってるタワーからのバックフリップ

チアと違うとこといえば、着地の受け取る人がいないこと。いると逆に邪魔だからなくしてもらった

一番大きなタワーから身体をひねり着地する

歓声がひときわ大きく湧いた



『い、以上、赤団女子による演舞でした。続いて、男子に移りたいと思います』



アナウンスとともに息をつく

良かったな、失敗しなかった



「碧羽!凄いね、バックフリップ決まってた!」

「ありがとう。上手くいってよかった」

「綿貫さんすごいかった!」

「うん。あんな完璧にできるなんて…もう、ヤバイ!」



B組の子も話しかけてくれた
あんなに一緒に練習してたのに一回も話したことがなかった子もいた


「あの、私たち誤解してた」

「誤解?」

「うん。ほら、綿貫さん、神岡くんと付き合ってるんでしょ?だからなんとなく怖い人だと思ってて……ごめんなさい」

「……ふ、あははは!いいよ〜全然気にしてないし、そう思われても仕方ない相手だからね來龍は」