「え?良いけど……うわ、來龍、熱?」

「うん、そうみたい。熱冷まシートとかない?」

「下に確か…この間涼太が使ったのが余ってるはず……よっと…」



涼太の時のか……そんなに時間経ってないからまだ使えるよね
それにしても、軽々と運んだね……さすが

舜が下まで取りに行ってくれて、ベットに運んだ來龍の額に貼る



「っ……ん…碧羽?」

「うん。そうだよ?何かいる?」

「いや、いい……」


水枕を作ろうと立ち上がる
すると、クンッと引っ張られた

見下ろすと、來龍が服の裾を引っ張っていた



「なに?どうしたの?」

「…………な……」

「え?なに?」

「……いくな………そばに、居てくれ」



じっとこっちを見ながら訴える
その姿が小さな子供にしか見えなくて、ほっとけなくて、ベットの脇に腰を下ろした



「………………」

「……手、繋いでていいか?」

「……うん。いいよ」



差し出された手を握る
ぎゅっと力が入る


「そろそろ寝な……」

「…………」