碧羽の体温も、香りも、声も、笑顔も…すべてに魅了される


いつもいつも、こいつには振り回されて…でも、こっちを見てくれなくて……

それがもどかしくて仕方なかった



「お前だけは、そばにいてくれ……」



碧羽がイタリアに行っている間に、北の『迅(ジン)』から、先制布告があった

姫を見せろ、と……



そんなことさせねぇ
何があっても守ってみせる
あいつらの勝手にはさせねぇよ


自然と力がこもっていたのか、モゾっと動く
慌てて力を抜き、優しく抱き寄せる


顔にかかった髪をどけ、額にキスを落とす



「おやすみ、碧羽…」



ギュッと抱きしめ、意識を落とした


來龍side end