來龍side
寝息が聞こえて目が覚めた
目の前には眠っている碧羽の姿があった
すやすやと、可愛い寝顔を見せている
そっと手を伸ばし頬に触れる
無意識なのか手にすり寄ってくる
「……碧羽……」
手を離し、時間を確認する
1時間半ほど眠っていたようだ
久しぶりにぐっすり眠れた気がしていたが、そんなに時間が経っていなかった
「ふっ、首取れそー」
首が90度に曲がっているため、ちょっと寝苦しそうだ
現に、眉間にしわが少しよっている
体を起こし、碧羽の体を引き寄せる
膝を立て、寄りかからせる
そのまま横抱きの状態で抱きしめた
碧羽の柔らかい髪に顔を埋める
シトラスの香りがした
