「帰ったらお土産渡すね」
「ん。楽しみにしてる」
「みんなによろしく。じゃぁね」
「あぁ、早く帰ってこいよ。待ってるからな」
携帯から聞こえる声にゾクッとする
來龍との電話の最後はいつもそうだ
心が震えて、早く帰りたくなる
そう思う度、あぁ、好きだなぁってなる
電話が切れると同時に部屋のドアが叩かれる
「Ciao、アオ。久しぶりだね」
「Ciao」
「アラン、レオン!」
従兄弟のアランとレオンが部屋に入ってくる
一人づつハグをする
二人共すっかり大人びて、背も伸びていた
「アオ、nonno(じいちゃん)が呼んでたよ」
「わかった。行く」
おじいちゃんのところへ向かった
