約束のとおり、來龍からは毎日電話がかかってきた


プルルルル


「Pront?Co chi parla?(もしもし?どちら様ですか?)」

「碧羽、いつ聞いてもいい声だな」

「來龍…もう、その言い方やめてよ…」

「なんで?ホントの事じゃん」



ここのところ電話での來龍はとても甘い
声が優しいって言うのもあるけど、さっきみたいに、急に変なことを言い出し始める

……正直すごく恥ずかしい

それから2人で10分ほど話した



「今日、後ろが騒がしいな…なんかあんのか?」

「うーうん。あ、従兄弟が来るからかな」

「従兄弟?イタリアの?」

「うん。2年ぶりなんだ!去年ね、成人してて会えなかったんだ〜」

「そうか、楽しむんだぞ」



昨日、來龍から、しばらく連絡ができなくなるとのことを聞いた
なんでも、携帯の機種を変更するのと、家のことを手伝うようだ