「ちょっと待った、そこまでだ」

後ろから手首を掴まれ、男をまた殴ろうとしていた手を止められた


「悪ぃな、そいつらうちのもんなんだわ」

「……ふぅん…」


どこかで見たな…この顔
えーっと……??

あ、忘れた


「こいつらにはキツく言っとくから、見逃してくれ、な?」

「ま、いいけど」


どうせもう関わらないだろうし


「これ、詫びの印にやるよ」


そう言いながら渡されたモノ


「これ…!あの焼肉屋の……!」


ここ美味しいんだよね!
あ、半額券8枚ある!


「いいの…?!」

「あぁ、迷惑料だと思って受け取ってくれ」

「うん。ありがとう。あ、」

「ん?どうした?」

「あー、殴りすぎちゃってごめんね?」


流石にやりすぎちゃったかな?


「いや、うちが悪ぃんだ。気にすんな。じゃぁな」