今ならやり直せる

久しぶりに、同級生四人とカフェで待ち合わせした。

皆、この近くで働いているので、話はすぐにまとまり、会うことになったのだ。

華は仕事を始めた事を伝えたかったし、同じ立場になったことを知って貰いたかった。

二十八歳の女子の話題は、彼氏の話や旅行の話、ファッションの話と、肩肘を張らない話題で安心できた。
こんな世界をもう少し味わいたかったのに、味わったのは一年もなかった。また、こうして同じ時を過ごせるのは有り難かった。

皆、口々にそろそろ結婚したいと言ったが、それは本気で言っているように聞こえない。結婚生活なんて、数年で気持ちが冷めていくものだと皆、気付いている。

それに、友人達はやりたい仕事に就いており、やりがいも感じており、入社して六年なので、責任のある仕事も任されている。

それを捨てて結婚を選ぶなら、余程の条件でないと割が合わない。
結婚しても仕事を続けられる環境かも重要で、続けたとしても女に家事を押しつけるようでは、結婚する意味はない。

華はやりなおせるなら、やりなおしたいといつも心の中で思っていた。

今の仕事でキャリアを積んで、自分で小さな店を持ってみたい。結婚なんてしなくてもいい。好きな人がいればそれでいい。

形なんていらない。形があっても、中身がなければ、ないのと同じだ。

今の自分のように。