よれよれパーカー

凛夢-rinmu-_side.

長い坂を20分くらい登り続け、やっと、平坦な道に出る。ここからは、とっても楽だった。
知り合いのいないこの場所で、一人息を切らしながら、歩く。少しだけ、虚しかったりもしたが、自分が望んだこと。別に悔いはなかった。
「あ、お弁当買わなきゃ……。」
櫻ノ咲高校には、購買があるらしいが、今日は入学式なので、やっていないらしい。そのため、入学のしおりにも、持ち物に“お弁当”と買いてあった。
学校の近くにあると事前に調べていたコンビニに寄る。
朝にコンビニに寄るなんて、高校生みたい。そうワクワクする。
事実、今日から世間一般で言う“JK”女子高生なのだから。
「うーん……。」
コンビニのお弁当をあまり買わないので、予算的にも、安いおにぎりのセットを買った。それと、お茶。
紅茶とか、ジュースとか、誘惑を誘われるものがあったけど、これも予算的に……。まぁ、バイトとか始めたら、もう少しいいものを買おう。そう思った。