私は悲しそうな顔をして柚留お兄ちゃんを見上げる。
 
 
「サッカーしてるお兄ちゃんが見たいの‥
 
教室からじゃ見えないもん‥
 
柚希、寂しいよぉ‥」
 
 
そう言って、顔を俯ける。
 
 
 
すると柚留お兄ちゃんは、
はーあっ、と盛大なため息をついた。
 
 
私は遠慮がちに顔を上げた。
 
 
そして、
 
 
『仕方ないな‥可愛い柚希の頼みだもんな。』
 
 
と、私の大好きな優しい笑顔で言った。
 
 
 
じゃあ、外で見学してもいいんだ♪!!
 
 
嬉しくなった私は、
 
 
「柚留お兄ちゃん大好きーっ☆★」
 
と言って、再び抱き着いた。
 
 
『オレも柚希超好きー』
 
 
そう言って、柚留お兄ちゃんも私を抱きしめてきた。
 
 
 
 
 
(柚希って、実は子悪魔ちゃん‥?)
 
 
 
((先輩の弱点はっけーん♪))
 
 
 
奈々ちゃんの小さな疑問にも、陸也先輩&空也先輩がニヤニヤしていたことも、この時の私が知るはずもなかった―――――――
 
 
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