放課後になり、みんなが帰り支度をし始める。
 
私は、ある人のところへ鼻息も荒く、駆け寄った。
 
 
「ちょっと奈々ちゃん!!」
 
『おっ♪来た来た☆な・あ・に?笑』
 
奈々ちゃんはニヤニヤしながらそう言った。
 
 
「奈々ちゃんの言う通りにしたら、今度は太郎くんが倒れちゃったじゃない!!」
 
『倒れたねー面白いくらいに♪ブッ!あーはっは!柚希のせいでまた思い出しちゃったじゃん!!笑』
 
奈々ちゃんは、笑いすぎてゲホッゴホッと、苦しそうに、しかしニヤけながら咳込んでいた。
 
(奈々ちゃん‥せっかくの美人な顔が台なしだよ‥;)
 
 
「も〜!!何であんなことしたの!?」
 
少し笑いが治まったが、まだヒーヒー言っている奈々ちゃんに、私は言った。
 
 
『だって、あのイケメン君が「何でコイツ倒れてるの?」って言ったから教えてあげただけじゃん?笑』
 
「太郎くんという、1人の犠牲者が出ましたけど?」
 
『多少の犠牲は仕方ないわ♪何でも、私が楽しければいいのよ☆』
 
 
(相変わらずブラックだぁ‥)
 
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