(今年もまた、この可愛すぎる笑顔に何人やられるのやら‥笑)
 
と、奈々は半分呆れて、半分楽しみな気持ちでいたのだった。
 
 
 
 
「奈々ちゃん‥私、友達作れるかな‥?」
 
『柚希、第一印象が何よりも大切よ!とにかく笑顔でいなさいっ』
 
「アイアイサー!!」
 
敬礼のポーズをキメている柚希を無視し、奈々は自分たちの教室のドアを開けた。
 
 
開けた瞬間、視線が痛いくらいに突き刺さってきた。
 
(みんな見てる‥‥;
あっΣ笑顔でいなきゃね!
 
あと‥‥挨拶もした方がいいよね!?)
 
 
「初めまして。間宮柚希です。よろしくね?」
 
最後が疑問系になった、微妙な挨拶だったが、
柚希は自分なりに、精一杯の笑顔で言った。
 
 
そして、周りの反応を見てみた。
 
すると―――――――――
 
みんな、固まっていた。
 
(へっ?無反応!?
まさかの入学初日からイジメですか!?)
 
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