(やっと終わった〜ぁ!!)
 
柚希は心の中で叫んだ。
 
緊張の挨拶も、入学式も、今さっき終わったのだ。
 
だから今は教室移動中。
 
 
ってゆうか私‥‥‥
 
 
 
―――――クラスどこ?
 
 
本当は、学校に着いてすぐにクラス発表の紙を見るのだが、柚希は、すっかり忘れていたのだ。
 
 
(どどどどうしよう‥‥;)
 
 
『柚希〜やっと見つけた!
見つけるの大変なんだから、うろちょろしないでよね!!』
 
 
「奈々ちゃん!!」
 
困っていた柚希を助けたのは、坂下奈々。
中学校時代からの、柚希の親友で、しっかり者のお姉さんタイプである。
 
 
「奈々ちゃん!私、クラスどこだか分かんないよ〜;」
 
柚希は情けない声で奈々に泣きついた。
 
『そんなことだろうと思ったわ‥‥;
でも安心しなさい♪柚希は私と同じクラスよっ☆』
 
「うそっ!?やったー★
嬉しいー☆えへへ♪」
 
『まーたそんなに可愛い顔しちゃって‥(-.-;)』
 
「ん?何か言った?」
 
『何でもないわよ‥』
 
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