「ありがとう。」
笑顔を返し唇を重ねる。
「画材を買って準備をしなくちゃね。
「何を描こうかな。」
「ゆっくり選んだらいいわ。」
「うん、頑張る。」
2人は、笑い合って抱き合う。
》 》
目指す道が見えて私は、また歩き出した。
足踏みは、終わった。彼との出逢いは、私を変えてくれた。
渇望の中で自分を犠牲にしない付き合いをしてこなかった。彼とは違う。
彼の夢の為まあ、私の心のリハビリの為でもあるけど夢を見て歩き始めた。
今度は自分からも与える愛を目指そうと思った。
《 《
コンクールを目指して2人の生活が始まった。
家事を細かく分担制にして絵を描く時間を確保した。
「燵夜くん。」
「おはよう。」
「徹夜したのね。私出るけど一人で大丈夫?」
「うん・・・・・・。」
「解った。朝ご飯出来てるからちゃんと食べてね。」
ベッドの青年に口付ける。
「行ってらっしゃい。」
「うん、行って来ます。」
青年を残して部屋を出た。
ラッシュをいつも避けているから今日も悠々と会社に着いた。
