雪の日に祝福を…。

  


 言葉が上手く出ない。息も苦しい。


「もういい、もう解ったから。」


 ギュッと強く強く抱き締められて感情が溢れ出して息がうまく出来ず震える。


「ごめんね。俺が変なこと言ったから。知りたかったけどこんな月依さんを見たかったんじゃないんだ。」


「燵夜くんが悪いのよ。私の気持ちを覗き込んだんだから。」


「うん、ごめんなさい。俺なら傍に居るから…ずっと。」


「え?」


「本当だよ。ずっと・・・・・・傍に居たい。」


「もう、大人をからかっちゃダッ、メ・・・・・・」


 腕の中から抜けようと振り向くと顔が間近にあった。
 そしてそのまま青年の顔は、自分を見つめて唇が重なった。


[Σ!!」


「目、閉じて・・・恥ずかしい・・・から。」


「うん。」


 なぜか素直に返事をしてまぶたを落とした。

 腰を支え右頬を押さえて確認すような優しく長いキスを与えられた。


「(いけない・・・・・・。)」


 心と頭でけたたましく警告音が鳴り響く。


「好き。」


 唇を放すや否や甘い囁きが自分を覆っていた唇から零れた。


「燵夜くん・・・・・・」


「はい。」