校舎の中を歩いていると
色んな部活の音が聞こえてくる。
東校でも毎日のように聞いてる音だけど
やっぱり中学のは懐かしい感じがする。
特に、この音。
「あ、懐かしいって思ってるでしょ」
聡子に顔を覗き込まれた。
そう、吹奏楽部の練習の音。
「あ、ばれた?」
私も聡子ももう1人の女子の遥も吹奏楽部だった。
後で時間があれば顔出してみようかな。
「失礼しまーす」
原先生に誘導されるまま職員室に入ると
そこには知ってる先生が何人か出勤していた。
みんな私の顔を見て“久しぶり。元気?”と
声をかけてくれる。
やっぱり地元って良いなあ。



