「あ・・・」


太一の背中を追って外に出て

昨日は見えなかった外の様子が目に入った。


まず入ったのが、お隣の家。


私たち村上家が住んでいた家。


もう、違う家族が住んでるんだ。


「新しいお隣さんとこの子ども

うちの双子と同級生なんだ」


「あ、そうなんだ」


多分、太一なりに気を遣ってくれてる。


それが分かるから余計に胸が苦しい。


「で、どこ行くの?」


そういえば行き先を聞いてなかった。


「ん?中学」


中学校か・・・。


少し前に卒業したばかりなのに

もう既に懐かしく感じる。


「知ってる先生まだいる?」


引っ越しの準備で離任式行けなかったから

どの先生が異動になったとか知らないんだよね。