もしも羽があったなら・・・




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キラキラした朝の食卓。


そこにはたまごサンドイッチの姿。


「美羽ちゃん、たまごサンド好きだったでしょ?」


おばさんが優しくほほ笑む。


食卓には、私が太一に好きな食べ物として

教えたことがあるものばかり並んでる。


「ありがとう、おばさん」


「良いのよ。

美羽ちゃんだってこの家の子みたいなものなんだから」


ちゃんと私を見てくれる場所。


ここにもあったね。


「おはよー」


眠い目をこすりながら入ってきたのは

太一の妹と弟たち。


中1に小4に小1が2人。


小1は男の子の双子だから

毎日ケンカが絶えないって言ってたっけ。


「あ、おはよー」


「え・・・美羽だー!」


思った通り。


小1の双子は昨日私たちが着いた時には

もう寝てたから会えなかったんだよね。