もしも羽があったなら・・・




「この前の続きなんだけど・・・」


「あー、翼先輩の話?」


香苗ちゃんは大きく頷いた。


大丈夫、心の準備はできてる。


翼先輩のことだけじゃなくて

お兄ちゃんのことも言うつもりで来た。


「宿泊研修が終わった日に連絡があってね、

私の家の近くの公園で少し会ったの」


香苗ちゃんは身を乗り出して

真剣な顔で話を聞いてくれている。


「私との初対面の話とかした後にね

・・・告白、されちゃった」


「・・・え!ほんと?」


香苗ちゃんの目、いつもの倍くらい大きい。


「でも、今の感じだと付き合ってはないんだよね?」


「うん。

あ、前に、お兄ちゃんの話したでしょ?

お兄ちゃんって言っても双子で同い年なんだ」


よし、一歩進んだ。