『僕も一緒に勉強したい!』


という悠希くんの言葉で

急きょ4人から5人の勉強会に変更になった。


悠希くんは私と香苗ちゃんの間に入って

さっきから嬉しそうにお菓子を食べたり

ジュースを飲んだり・・・。


うるさくして邪魔をしてる訳じゃないんだけど

目の前に置いてある宿題はしなくて良いの?


「悠希、宿題は?」


「今しようとしてたんだもん!」


佐藤くんに言われて慌ててワークを開いてる。


鉛筆も持ってあとは解くだけのはずなんだけど

今度はワークを見つめて固まってる。


「悠希くん、どこが分からないの?」


みんなにはなるべく聞こえないように小声で

悠希くんに話しかけてみる。


悠希くんは少し潤んだ瞳で私を見て

“ここ・・・”とある問題を指さした。


やっぱり。


分からないところがあるから

やりたくなかったんだ。


私も小さい頃そうだったからよく分かる。