「さっきの話だけど、気にしないでね。
いつかはあの2人にも言うつもりだし
隠してるつもりじゃなかったから」
佐藤くんと香苗ちゃんに聞こえないように
隣を歩く岡田くんに言う。
岡田くんはちらっと私を見ただけで
まっすぐ前を向いて歩いてる。
「でも、進んで言いたいことではなかったんでしょ?」
「それは、まぁ・・・」
だけど、本当にいつかは言うつもりだった。
だから、一度に3人に言うよりは
1人でも既に知ってる人がいる方が言いやすいし。
それに、香苗ちゃんには多分今晩話すし。
「でも、本当に大丈夫だよ。
だって、香苗ちゃんには今日話すつもりだから」
「あ、そうなの?」
岡田くんは目を見開いて私を見た。
今度はすぐには目を逸らさない。
良かった、少しは罪悪感なくなってくれたかな。