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「あ、美羽ちゃん!岡田くん!」
学校の方の駅から一駅向こう。
初めての駅に降り立つと
既に到着していた香苗ちゃんと佐藤くんが
私たちに向かって手を振っていた。
「おはよう。2人の地元の駅だったっけ。
すごい都会だねぇ」
私の言葉に岡田くんも頷いてる。
ホームは多いし店も多いし人が多い。
岡田くんと一緒で良かった。
1人だったら絶対迷子になってた。
「そう?まぁ、市内では一番大きいからね」
やっぱりね。
2人はこんなすごいとこで育ったんだ。
「じゃあ、行こっか。
前から美羽ちゃんにこの辺案内するって約束してたしね」
香苗ちゃんはそう言って歩き出した。
そう、入学式の日に話したよね。
覚えててくれたんだ。



