お母さんは台所で夕飯の準備中。
嫌だけど、一応声かけとかないと。
「シャーペンの芯切らしちゃったからコンビニ行って来るね」
「・・・・・・」
ちらっとこっちは見たけど反応はなかった。
お兄ちゃんに1ミリも関係ないことだもんね。
私は自分の気持ちを整えながら公園へと向かう。
最近、日は長くなってきたけど
さすがに6時半を過ぎると暗くなってる。
公園はすぐそこだから大丈夫だけど。
「あ、美羽ちゃん!
ごめんね、こんな時間に呼び出して」
先輩は私がすぐに分かるようにか
公園の入り口で立って待っててくれた。
「いえ、大丈夫です」
「それだけじゃなくて、ずっと避けててごめん」
先輩は深く頭を下げた。
「電話でも言ったけど整理が必要だったんだ」



