「何かあった?」


香苗ちゃんは俯いていて

今どんな表情をしているのか分からない。


「さっきね、佐藤くんに呼び出されてて・・・」


「うん」


「・・・告白された」


「え・・・」


私はびっくりしすぎて思わず立ち上がった。


佐藤くんの気持ちには気づいてた。


だけどまさか、こんな日が来るなんて。


初恋もまだの私には

まだよく理解できない状況だ。


「知ってた?佐藤くんの気持ち」


「まぁ、何となく?」


言いながら“何となく”って何だよって

自分にツッコミを入れる。


班決めのお願いがなければ気づかなかったくせに。


「そっかぁ・・・。

私は全然気づかなかったんだよね。

実はさ、私たちって幼なじみなの」


「え、そうなの?」


呼び方が名字だから、

てっきり中学からの付き合いだと思ってた。