「あ、そういえばさ、岡田くんも

最近はクラスで仲良い人できたんだって。

岡田くんのクラスも今日班決めしたらしくて

委員会の時に教えてもらったの」


片付けが終わって靴箱まで香苗ちゃんと

一緒に歩くのはもうすっかり日課になってる。


「そうなんだ。良かった。

岡田くんって基本私たちといるイメージだから

勝手に心配してたんだよね」


「だよねぇ・・・あ」


靴箱へと続くドアを開いた香苗ちゃんが

急に立ち止まるものだから

後ろに立っていた私は香苗ちゃんに

ぶつかることになってしまった。


「どうしたの?え、翼先輩?」


香苗ちゃんの背中越しに見えたのは

4年生の靴箱にもたれて立っている先輩の姿。


先に帰ったんじゃなかったんだ。


「一緒に帰らない?」