もしも羽があったなら・・・




「美羽は俺らの家族同然だから。

家族写真に美羽も入って欲しいんだ」


太一はそう言うと、私の荷物を持って

反対の手で私の腕を掴み立たせた。


「行くよ」


最初は肘のあたりにあった太一の手が

手首まで下りて来て、太一は歩き出す。


目を合わせず耳を真っ赤にしてる太一は

ものすごく照れてる。


そんな太一の後ろ姿を見たら

急に緊張がとけて胸がほわっと温かくなる。


「太一、ありがとう」


ものすごく小さい声で言ったお礼は

きっと太一には届いていない。


きっと太一は私のこと

ただの幼なじみとしか思ってないんだけど

それでも良いやって思える。


今はこうして仲良くしていられたらそれで良い。


だって、太一は好きな人である以前に

私の大切な幼なじみだから。