もしも羽があったなら・・・




『帰る前に話せない?』


時刻は11時前。


時間的にはとっくに起きてる時間だから

太一なりに悩んで送ってくれたのかな。


私の頭の中には悩んでる太一の顔が浮かぶ。


「太一から?」


聡子は問題集に目を戻してるけど

遥はまっすぐ私の方を見ていた。


「うん」


「ちゃんと返事してあげなね」


遥は優しく笑って諦めたように問題集を開いた。


「お昼食べたら太一のとこ行きなね」


問題集を見たままの聡子の口から出た言葉。


「うん、ありがとう」


太一とちょっと気まずくなって

里帰りしたことを少し後悔したけど

やっぱり戻ってきて良かった。


昔からの友達との友情を再確認できたから。