そこ、太一の部屋。
2か月前までは毎日のように来てたから
すごく久しぶりな感じがする。
「これ、持って行って図書館ででも
勉強みてあげてくれない?」
久しぶりに見る太一の鞄。
中学は指定鞄なのに、この鞄持って来て
しょっちゅう原先生に叱られてた。
「うん、分かった」
おばさんから鞄を受け取って、
今度は双葉ちゃんの部屋に入って自分の鞄を取る。
「気を付けてね」
「うん!あ、おばさん。晩ご飯何時?」
「さあ・・・7時くらいだと思うよ」
「分かった!それまでには戻るね」
私はこの家の子じゃない。
それなのに、何でだろう。
おばさんは私の帰りを待っててくれる。
そんな気がする。



