桜ときみと

怜side

生まれたときのことは今でもよく覚えている。

優しげな両親、微笑んでくれた兄。

前世で私が求めて仕方なかったもの。

幸せだった。

族長の娘に生まれて、愛されて、だからバチが当たったのかもしれない。