11年前

怜 8歳

総司 10歳

試合が終わった僕らは、桜の木の下で話していた。

総「僕は将来、武士になって、近藤さんを支えるんだ。怜は何がしたい?」

怜「そうねぇ、兄さまのために働きたいな。兄さまが困ったとき支えるんだ。でもまあ、きっとその頃にはもう『綾野』に戻ってるんだろうけどさ。」

総「『綾野』って何?」

怜「ふふ、秘密よ。知って欲しく無いもの。」

桜の下の君は泣いてるみたいで、消えてしまいそうなくらい儚くて、不安だった。