京って遠い、遠いのだよ。

口調が乱れる。

イライラする。男装で道を進む。目立つしね。

怜「あ〜もう、遠いー、暑いー!」

?「プッククク」

怜「何だよ。」

?「すまんの、少年、ちぃとばかし知り合いのやつを思い出しての。わしは梅之介、才谷梅之介じゃ。」

梅之介?何処かで聞いた覚えがある。

誰だったか....まあ、偽名だろう。

怜「僕は、アキラ、一宮彰良だよ。よろしく、梅さん。」

梅「おう、よろしくのう、彰良も京へ行くんか?」

彰「そうだよ。兄に会いに行くんだ。梅さんは?」

梅「仕事じゃよ」

彰「じゃあ、一緒に行かない?一人旅は切ないじゃない。」

梅「ええのう、そうしようかの。」