夏休みが明ければ
もうこんなことは…

ないんだろうな。

「先輩。」

「なーに?」

「好きな人いますか?」

「う…ん。いるよ。」

「先輩の恋は叶いそうですか?」

先輩が顔歪ませた。

「どーだろうねーわかんないや」

「そうなんですか。」

「なんでこんなこと聞いたの?」

「さぁ。わかりません。」

「なにそれー!」

その恋が叶わなかったら
そこに漬け込みたいって一瞬でも思った俺は…

「なかなか最低だな。」

「何考えてるのかわかんないけど、
きっと港くんは最低ではないと思うよー」

へらっと笑う先輩。